私は以前、人事を担当することになり、採用、育成、管理などの難しさを痛感したことがあります。
事業拡大に伴い、人材育成が急務だったのですが通常業務をこなしながら、面接や研修を行ったり、一部OJT教育をしたり現場巡回するなど必死だった記憶があります。
入社時期が異なる人を常に20人近く管理する必要がありました。
中途採用者も含んでいた為、知識や経験、年齢にもばらつきがあり、個性も様々で本当に色々と大変な経験でした。
そんな中で、薬局長をしている友人に久々に会ったところ、ちょうど人材育成について悩み、コーチングの研修プログラムを受けているという話を聞きました。
コーチングとは、やり方や方向性を教えこむティーチングとは違い、本人がやり方や方向性も含め自分で考えて行動できる人間を育成するためのスキルです。
目標達成に必要な知識やスキル、ツールなどを整理し、本人の潜在能力を含め、能力やアイディアを引き出させる為に、自発的行動を促すコミュニケーションを積極的にとるのです。
部下の立場だとしたら、いちいち命令され指示されて動くよりは、やり方がわかったら、自分で考え、ある程度行動できるほうが、気持ちよく仕事できませんか。
好き勝手にやってねということではなく、必要なことを各自で考えられるように、適宜うまくコミュニケーションのパスを上司が部下にするような感じ。
相手が自主的に考えて行動できるように、コミュニケーションを取っていく方法なんです。
カウンセリングは、相手の過去の問題にフォーカスし、話をすることで、気持ちを整理することに重きを置いたものです。
よく、人生相談とかでカウンセリングありますよね。
相手の気持ちを受け止め、整理してあげるということですよね。
一方、コーチングは、相手の潜在能力や強み、アイディアを話をすることで引き出し、これから向かう目標のサポートすることに重きを置いています。
最近は、転職のコンサルタントなどをする方もよくこの方法を取られているようです。
コンサルタントの方が転職者に、能力の棚卸しをしてもらった上で、どうしていきたいか自分で考えてもらうということですよね。
コーチングを本格的に学ぼうとすると、コーチング講座など色々と出ていますし、資格もあります。
講座のよさは、コーチングの考えに基づき、参加者同士でロールプレイングしながら、知識も体系的に積み上げていけることだと思います。
講師のアドバイスも勿論受けることができます。
しかし、すぐには講座を受けることはなかなか難しいですよね。
まずは、どういったことか知る為に、コーチングに関する色々な本も出ています。
本を読みながら実生活で応用していくことで、身に付いていくものもあると思います。
以前、上司に飲み会の席の中で、会社の発展的な要素について聞かれた際に、自分の考えを伝えました。
そのことがきっかけで、たまたま進行していた会社のシークレットプロジェクトと一致した為、プロジェクトメンバーに加えて頂いたことがありました。
その時の私は、その分野において経験が浅かったのですが、嬉しく感じ、一員として胸を躍らせながら本当に頑張りました。
人は、自分で考えて行動したり、自分がプラスのイメージを持って行動している時には、想像以上の能力を発揮できるといいます。
それは人から指示をされやらされているということではなく,自ら意思で行動しているからです。
上司は、部下の能力を見極め適材適所に配置し、やる気を引き出すのが非常にうまい人で、多くの人からの信頼も厚い人。
上司とはコーチングの話はしたことはありませんが、コーチング理論を実践しているうような感じで、コーチングの必要性を感じました。
特に管理職の立場である人が、コーチングスキルを学んでいれば、トラブルなどが起きても柔軟に対応できます。
そして、自主的に考えることができる人材を育成し、モチベーションを向上させることができると思います。
コーチングは、自発的行動を促すコミュニケーションの取り方のスキルです。
その為、コーチングは、部下育成や経営管理などのビジネス面だけではなく、スポーツ界、医療現場、学校教育、子育てなど汎用性が高く、色々な場面で使えるスキルといえます。
チームのビジョンやミッションを自分たちで考え、トレーニング計画を立てるスポーツの世界や発達障害児サポートする親の為のペアトレーニングなどに広く応用されています。
普段の家族間のやり取りですら使えるスキルだと思います。
コーチングは、自発的行動を促すコミュニケーション方法で、ビジネス以外でも汎用性が高く広く応用ができます。
実際、コーチングをしっかり使えるようになるには、知識と実践の繰り返しで、行動が自然と身につくには時間もかかるかと思います。
しかし、コーチング理論を学ぶことは、人とのコミュニケーションを取る上でも有効な手段といえるでしょう。
私自身も実践はしてみているものの自然な行動として、うまくいかなかったり、わかっているのに実践出来ていない部分が多々あり反省する日々です。
その一方で、理論が頭にあることで、言葉使いや質問内容などに変化が出てきているとも実感しています。
人材育成や人間関係に悩まれている方は、「コーチング力」が解決の鍵となるかもしれませんよ。
是非1冊、コーチングの本を手に取ってみてください。
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