パワハラという言葉が世の中に浸透してきて、聞きなれた言葉になりました。
でもパワハラって減ることなく、パワハラ被害に悩まされる方ってまだまだ多いです。
パワハラって言葉が浸透した一方で、実際「どこからがパワハラなのか」を理解していない人もいます。
人を傷つけてる時点で「パワハラだとは思わなかった」では許されないですが、やるべき対応をしっかりとやっておかないと
「知らなかった、これからは気を付ける」で逃げられてしまう可能性もあります。
そんなことのないように、
を紹介していきます。
Contents
パワハラの相談では、「パワハラを受けています!」って相談はもちろんですが、
「こんなこと言われている(されている)けどこれってパワハラって言っていのかな?」という方も多いです。
「これくらいのことをパワハラって言って間違っていたらどうしよう」という気持ちになってしまうんですよね。
パワハラというのは
・優越的な関係に基づいて(優位性を背景に)行われること
・業務の適正な範囲を超えて行われること
・身体的若しくは精神的な苦痛を与えること、又は就業環境を害すること
とされています。
などがあげられます。
例えば
上司から毎日「お前は無能だ」「こんなこと中学生でもできる」「こんなこともできないなんて生きている価値がない」などの暴言を吐かれている。
これは、上司(優位的な人)からの暴言(業務の適正範囲外であり精神的苦痛)でありパワハラに当たります。
実際に「パワハラを受けている」と感じたら
といった手段をとっていきます。
まずは証拠を残して、第三者にも「自分がパワハラを受けている」ことが伝わることが大切です。
証拠がないと、言った・言ってない、やった・やってないの話になってしまいます。
暴言を受けているなら録音
暴力を受けて怪我をしたり精神疾患を患ったなら診断書
など、とにかく証拠を残しておくことで「パワハラを受けています」と第三者に話をするときにスムーズに話を進めることができます。
メモや日記も証拠になりますが、効力としては少し弱いです(自分の記録のため)
可能であれば、録音や録画をする方が証拠としては強いですよ。
診断書も第三者の公的なものになりますので証拠としては十分です。
診断書は受診した際にもらわなかったとしても後日出してもらうことも可能なので「もらい忘れたし…」とあきらめないでくださいね。
証拠を集めたら上司へ相談しましょう。
まずは「こんなことをされている」と話をして、信じてもらえないようであれば証拠を提出する流れがスムーズです。
そして上司からパワハラをしている人に話をしてもらいましょう。
上司では話にならない場合は会社のトップの人に話をして会社の問題として話をするのもありです。
その際にいつまでにパワハラをしている人と話をしてくれるのか、そのあとはどうしていくのかまで決めておくこと。
企業の中にはイメージだったり労力だったりを気にして、話を流されてしまったりいつまでも改善処置がされない企業もあります。
そのため期限を決めたり、その後のことを決めておくことによってうやむやにされてしまうことを防げますよ。
話を聞いてもらえない・適切に対処してもらえない場合には法的措置をとることも伝えましょうね。
上司に話をする際にも録音をしておきましょう。
話を聞いてもらえない・適切に対応しないとなると会社の責任も出てきます。
「相談したのに対応してもらえなかった」という証拠も残しておくといいですよ。
上司や会社も味方になってくれなかった場合は弁護士に相談しましょう。
費用はかかってしまいますが、証拠があれば適切に対処してくれます。
上司や会社も適切に対処してくれなかったという証拠があれば、法的措置をとってもこちらに優位にことが運びます。
職場の改善命令や損害賠償など、法的措置をとるには法律の専門家である弁護士に相談するのが一番です。
パワハラについて説明してきましたが、「パワハラの定義は分かったけど実際どんなことがパワハラになるの?」って気になるところですよね。
実際に私が聞いたパワハラの体験談を2つ、ご紹介します。
友人の会社では新入社員が入ってくると仕事を教えるために上司と新人でペアを組み、仕事を教えながら作業を行います。
やるべき作業は決まっていますが作業の順番は決まっておらず、それぞれがやりやすいよう効率よく作業を行っていました。
上司は自分のやり方で新人に作業を教えていました。たまに上司がいないときは別の人とペアを組み作業することもありました。
その新人の子は要領があまり良くなかったのですが、やる気はありまじめな子。
その子なりにいろいろな先輩のやり方を見て自分なりにやりやすいように作業をしていましたが、やはりほかの人と比べると作業時間はかかってしまいます。
そんな時、自分と違うやり方で、作業も時間がかかってしまう様子を見て上司が「なんでそんなやり方するの!やり方教えたじゃない!」と怒鳴りました。
新人の子は「ほかの先輩にも教えてもらって、早くできるようにしてみたんですけど…」と言いましたが「それは仕事ができるようになってからすることでしょ⁉基本もできてないのに自分なりとかいらないのよ」と。
その出来事が気に入らなかったのか、そこからその子に対するあたりが厳しくなったのです。
友人は「これってパワハラなんじゃないか」と思ったそうですが、小さな会社でその上司は会社で2番目の人、1番上の人もその様子は見ているのに何も言わないため誰に何を言えばいいのかわからず、その子のフォロー以外は何もしてあげられなかったそうで、結局新人の子は一年で会社を辞めてしまったそうです。
その人はお酒が得意ではなく、飲み会などもあまり好きではなかったのですが、先輩から頻繁に「今日飲みに行くぞ」と誘われていたそうです。
断っても「先輩と酒を飲むのも仕事だろ」と怒られて強制的に連れて行かれていました。
お酒が得意ではないので量としてもあまり飲まないのですが「こんなのも飲めないなんてだらしない」などと馬鹿にされ、「もっと飲め」とお酒を飲むことも強要されていたそうです。
お酒の席で話すのは「どうしてもっとこう出来ないのか」「自分がお前くらいの時はもうこんなことができていたのに使えないな」などその人に対する不満ばかりでした。
会社でも先輩は他の人に「こいつ全然酒飲めなくてさ~ほんとつかえないよな」などその人を馬鹿にするようなことを言っていました。
その人は好きでもないお酒を強要されること・悪口を言われることに嫌気がさし、ほかの上司に相談。
どのような話をしたのかは分かりませんが、上司から先輩に話をしてくれ、その後飲みに行くことを強要されることはなかったそうです。
「少し気まずさもあるけど、仕事をするには支障ないから」とその人は同じ会社で仕事を続けています。
・上司には権力があるからと(優位性を背景に)行われること
・業務とは言えない適正な範囲を超えて行われること
・身体的若しくは精神的な苦痛を与えたり、就業環境を害したりすること
・証拠を残す
・上司(パワハラを行っている人より立場が上の人)や会社に相談する
・弁護士に相談する
パワハラは相手が「これはパワハラだとわかっているけどやってやろう」と思ってやるより、
「自分のいら立ちやストレスを相手にぶつけることが結果的にパワハラだった」ようなケースが多いです。
証拠を集めて上司や会社に相談したり、必要であれば弁護士に相談することで解決できる問題ですが、証拠を集めている間もパワハラを受けているわけですし、相談するにも労力がいりますよね。
パワハラは被害者が我慢する問題ではないですが、立ち向かうのがつらい時には思い切って会社を辞めてしまうのも一つの手です。
自分を守れるのは自分自身なので、どうするのが一番自分が幸せになれるのかを考えて行動してくださいね!
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