500万人、この数字がなんの数字かお分かりでしょうか!?なんとギャンブル依存症と疑われる人々の数なんですね。
日本の約20人に1人はギャンブル依存症に悩まされ、その家族や友人も含めるとどれだけ多くの人の人生に影響を与えのかは計り知れません。
学生時代の友人A君も借金300万円を抱える立派⁉︎なギャンブル依存症でした。
今回はそのA君に話を聞けたのでその恐怖体験をお話しさせてもらいます。
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ギャンブルをしたいという欲求に対してコントロール出来なくなる病気です。
軽い気持ちで始めたギャンブルが、やらないと落ち着かない状態になり、次第に欲求をコントロール出来なくなります。
ギャンブルなどの強い刺激に触れると、脳内ではドーパミンが分泌され、脳の報酬系部分が異常に活性化されます。
いわゆる特効薬などはなく、進行性で不治の病と言われる自然治癒が非常に困難な病気です。
また、A君もそうなのですが日本においてギャンブル依存症患者のほとんどがパチンコ・パチスロへの依存と言われています。
ギャンブルで勝つと脳は快感を覚えることから、ギャンブルそのものは人をいきいきさせる要素を多く持っています。
漠然とした空虚感を感じる現代人が多い今、必死にその穴を埋めようとSNSやゲームなど手軽なツールに興じて満足感を得ようとしますが、ギャンブルもまたその一つなのです。
しかし、それは自分の真の欲望とは異なる代理的かつ受動的な行為であるため、本物の満足感がいつまで経っても得られず、その行為の量だけが増大していき、いづれはそれは依存症へと繋がります。
ギャンブル依存症になる人はそのイメージとは異なり、仕事や勉強を真面目にこなすタイプが意外と多いのです。
たしかにA君も学校には真面目に来て、時には課題などを教えてもらったこともありますし当然ですが飲酒も二十歳になるまではしなかったのを覚えてます。
ここからは実際にA君のケースで、恐ろしいギャンブル依存症になるとどうなってしまうのかを具体的にお話ししていきます。
A君とは18歳の時に知り合い、田舎から出てきたということもあり素朴でグループ内でも1番真面目でした。
当時は、カラオケやボーリングなどいわゆる学生がよくするような遊びを楽しんでいましたが、A君は負けず嫌いなのでボーリングで負けると勝つまで付き合わされてオールになったこともあります。笑
そんなA君を変えたものが友人に誘われて行ったパチスロでした。
ビギナーズラックというのでしょうか?
A君は3000円で大当たりし、あれよあれよと連チャンし7万円分もの勝ちを手にします。
学生のバイト代の約1ヶ月分がものの3時間ほどで手に入ったのですから、楽しくないわけがありません。
それからは、A君は暇さえあればパチスロに通いだし生活の中心が学校やアルバイトから、パチンコ屋に通うことにシフトしていきました。
アルバイトをしながらも学校には遅刻もせず登校していたA君が、パチスロを覚えてからは遅刻や休んだりを繰り返し、卒業の際は単位ギリギリでなんとかという形でした。
A君も無事社会人になり、忙しくなりパチンコ屋に行く頻度は減ったと思いきや仕事のストレスもあり勤務後に毎日通い始めます。
パチスロの経験がある人ならわかると思いますが、スロットには設定というものがあり良い台とダメな台というのがはっきりしてるんですね、だいたい良い台は朝から同じ人が打ち続けるので夕方から打つと勝ちにくいんですよ。
もちろんA君も夕方からスロットを打って勝ちにくいこと理解はしてますが、ほぼ自然とパチンコ屋に足を運んでしまったらしいです。
社会人も2年目になったある日、A君から電話が掛かってきて懐かしい気持ちで出たのを覚えてます。
ひとしきり仕事の話や、昔話をしたあといよいよ本題に!!
「少しでいいからお金を貸して欲しい」私も当時はパチスロ好きでしたし、学生時代の友人の頼みでしたから、勝ったら倍にして返せよって軽いノリで3万円貸したのを後悔しました。
それから何度かA君にお金を貸しましたが、給料日には返してくれていたのでそれほど心配はしていなかったです。
A君への貸した金額が20万円を超えたあたりから、連絡をしても返ってこない日もあり少しずつ不信感が募っていきます。
そしてついに連絡が取れなくなったので、A君の勤務先に電話をしてみると解雇されたと聞き驚きました。
理由は、欠勤が多いだけでなく会社をサボってパチンコ屋に行くところを上司に見られたのが決め手らしいです。
どうやら、私以外からも借金をしていたらしくピークでは300万円以上の借金を抱えていました。
当時のことをA君に振り返ってもらうと、
「スロットを打っている時だけが生きがいを感じ仕事をしていても全く集中出来てなかった」
とのことでした。
完璧なまでのギャンブル依存症になったA君ですが、私とも和解し今ではパチスロを始めギャンブルとは無縁の生活を送っています。
そんなA君を救ったものとはずばり愛なんです!!
会社をクビになり、飲食店でアルバイトを始めたA君は海外からの留学生に恋をして付き合うまでに至ります。
その相手の子が、タバコ(A君は喫煙者ではないけどパチンコ屋に行くと匂いが付きます)とギャンブルがNGだったのでA君は気に入られたいという一心で、あれほど依存していたパチスロに行かなくなりました。
一見、
マジか?
と思うような出来事ですが何かに依存している状態というのは新たに夢中になれるものが見つかれば解消されたりするらしいです。
それからというものA君は、毎月給料日には5万円ずつを返済しており利子の高い消費者金融からの借金は完済しております。
おそらく今年中には私が貸した分も返ってくるので、1度なくなったと思っていたお金なのである意味臨時収入のようで楽しみです。笑
A君の言葉で印象に残ってるのは「ギャンブルで作った借金をギャンブルで取り返そうとかどうかしていた」冷静になって人間初めて気づくこともあるんですね。
根は真面目なA君なので、一途に彼女を愛し彼女との約束を守ってくれると信じてます。
A君の協力もあり、ギャンブル依存症の怖さを存分に知っていただけたかと思います。
A君は運よくギャンブル以外に夢中になれるものが見つかり改善されましたが、やめたいと自分で思っていても簡単には止めれないのが依存症のつらさでしょう。
ギャンブル依存症には、なってからの治療薬は存在しないのでそもそもならないための予防が大切です。
今回の記事を振り返りながらまとめさせていただくと、以下のような予防策が見えてきました。
1、ギャンブルは元々中毒性があると分かった上で、金額の上限を決めるなど適度に楽しむこと
2、誰かにお金を借りてまで、打ちたくなるのは黄色信号
3、ギャンブル以外に夢中になれたり真剣に取り組める仕事をすること
特に1番はパチンコ•パチスロ好きの依存症予備軍の方には重要で、いわゆる大当たりまでの演出などはどのようにすればドーパミンが分泌されるかの1点のみに注力されているので、意思が強い人でも1度ハマってしまうとやめられないと覚悟しておいた方が良いです。
この記事を読んで、一人でも多くの方がギャンブル依存症になれないことを願っております。
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