最近、友人が相次いで転職をしました。
一人は、髄膜症という難病と向き合うため働き方を変え、残業がなく無理がない仕事に変えたのですが、もう一人は、ヘッドハンティングを受け自分の理想とする働き方に近づける為のものでした。
そういう話を聞く機会が相次いであったので、改めて転職や副業について考える機会がありました。
今回は、転職や副業に対する考え方や発想法についてご紹介していきたいと思います。
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転職などに限らず、個人的に悩み相談を受けることが多いのですが、緊急性がない場合はメールでしてもらっています。
メールをする場合は、時間的な制約や距離から解放されるメリット以外にも、悩んでいる本人自身がメールを書く中で、頭の中を整理でき、冷静に自分と向き合えるチャンスが生まれるというメリットがあります。
書くこと自体に苦手意識があったり、メールでは本人の真意が伝わってこない時は時間的猶予をもらって、対面の約束をし、本人が話しやすいように質問をしていきます。
気持ちが軽くなったとか、どうしたらよいか見えてきたなどと言ってもらえたりするのですが、悩み相談を聞く私自身は基本的には問題の根本解決はしません。というより本人の問題なのですることができません。
やっていることは、情報整理だけです。
状況の整理に加え、本人がその問題にどう向き合いどうしていきたいかを引き出すだけなのです。
悩んでいる人の頭の中は、情報が散らばってしまっていて、活用がうまくできていないように感じます。
もし、悩まれている方がいらっしゃるようでしたら、頭の中で考えるだけでなく紙に書き出して、頭の中の情報整理をしてみてはしてみてはいかがでしょうか。
なぜ転職や副業をしたいと思われているのでしょうか。
まずは、状況やそう考える理由を明らかにしてみると、方向性が見えてきたり、行動を起こす上でのモチベーションになります。
どんなことにもメリットとデメリットはあると思います。
特に転職は、状況が好転する場合もありますが、今いる自分の状況を脅かすことにもなりうるので、行動を起こした場合のメリットやデメリットをしっかり把握しましょう。
副業に関しては、自己投資が必要な場合は注意も必要ですが、リスクが少なめの場合は、とりあえず始める、行動することも時には必要だと思います。
SWOT分析という環境分析から戦略目標を引き出すマーケティング手法がありますが、転職や副業を考える上で自分の市場価値を環境を含めて自己分析することは非常に有効だと思います。
内部環境要因である自分というものの強み、弱みについて自己分析するとともに、外部環境要因である市場機会や回避すべき脅威になりうる人やモノや環境を客観的に分析するのです。
自分自身を分析しながら時折、市場価値を確認することで自分に今必要なこと、やるべきこと、足りないものなどが見え、次の行動に反映できるのではないでしょうか。
転職など具体的になりたい自分など目標がある場合は別として、自分に何があっているかわからない、どういった副業をすればわからないという場合があるかもしれません。
そういう場合は、色々なところから情報を集めたり、自分の中にある潜在能力に気づくための工夫をしてみましょう。
ブレインストーミング法は、もともと複数人が自由にアイディアを出し合い、お互いに刺激を与えあうことで、他者の考えを共有したり一つのアイディアから連鎖反応が起きて、新しいアイディアや想定外の企画が生まれることが期待できる思考法です。
私は、一つのテーマに対して、固定概念に囚われず自由に発想していく方法は、自分だけでやっても連鎖反応が起き得ると考えています。
ランダムに頭の中にあるワードを書き留め、そのワードが文字になっているのを見ると、どんどん発想が生まれ、頭の中が活性化する感覚が生まれることがあるからです。
転職や副業を考える中で自分の中のキーワードを基に自由にとことん発想してみるのもありですよ。
普段、私は朝ドラやドラマは見ることが少ないのですが、話題作になった映画や本などはどうして話題になっているのかが気になったり、人との円滑なコミュニケーションのツールの一つとして利用できることもあり、出来るだけチェックはするようにしています。
今回、「エール」が話題になっていたこともあり、途中からオンディマンドを利用して確認するうちにはまりました。
「エール」は甲子園の曲などを作曲した作曲家の古関裕而さんの生涯を福島と東京を舞台に、実際とは違う演出も加えながら繰り広げられるドラマです。
ドラマの中で、吃音があり運動神経もイマイチでいじめられっ子だった主人公が音楽に関する才能に目覚め開花していく中で、影響を与えた恩師が言った一言が名言でした。
「人よりほんの少しだけ努力するのがつらくなくて、ほんの少し簡単にできること、それがお前の得意なものだ。それが見つかれば、しがみつけ。必ず道は開く」 「エール第5話 藤堂先生の言葉より」
人には色々な側面があり能力もあると思います。
人に比べて特別な能力などないと思う人もいるかもしれません。
しかし、人よりほんの少しだけ努力するのがつらくなくて、少しだけ簡単にできることなら意外とあるのではないでしょうか。
転職や副業を考える上で、潜在的な能力を引き出す一つのヒントになりますよ。
人生を生きているのは紛れもなく自分です。
他の誰かが転職や副業を勧めたとしても、誰にでも当てはまり良いというものは存在しないと思います。
だから、決めるのは勿論自分。
でも、友人というのはありがたいことに、良くも悪くも影響を与えてくれます。
私が最も影響を受けた友人は学生時代に出会った関西人の親友です。
失敗を常に恐れ行動することにブレーキをかけている自分に、「失敗ってネタやんか、いいネタ持ってる方がおもろいやんか」と言いながら学生時代は常につっこみを入れ続けてくれました。
ネタを持っている方が面白い人になれるんだと思ったら不思議と勇気が湧いてきたものです。
私の周りにいる友人達はありがたいことに元気で活動的な人が多く、ちょっとした会話の中で話したことがきっかけで一緒に手掛ける事業にも発展したこともありますし、考え方ややっていることに刺激を多く受けます。
元気過ぎて、犬の散歩中に骨折したり、頑張りすぎて病気になって入院して強制的に体を休まされている友人達は憎めない存在なのですが、お見舞いに行くと入院先の病院でも人脈作りしていて、色々な人を紹介されこちらの方が圧倒されたりします。
皆さんの周りにも元気な方いらっしゃらないでしょうか。
そういう人達の元気を利用するのは一つの手だと思います。
こちらが疲れている時は、ペースが合わないので連絡しないようにしていることもありますが、ペースが合えば楽しい存在であり、痛いところを指摘してくれる存在はありがたくもあります。
周りの友人達と自分の状況を比べ自信喪失気味な状況になることもありますが、自然とその元気に助けられ、ひっぱられて自分も知らないうちに元気に活動していていることも多くあるので感謝しています。
自分のやりたいことを既に実践している人や自分の理想に近い活動を行っている、その人を目指したいと思う存在がメンターです。
身近にそういう人がいて直接関わることができるとベストかもしれませんが、セミナーを受けたり、本を読む中で出会えたり、最近はクラウド上にそういった存在を見つけることもできるかもしれません。
目標とする人がいると、目標がより具現化しモチベーションが上がるのでおすすめです。
転職を考える際には、会社でやりたいことが出来ていない、時間が取られる、上司と折り合いが悪い、人間関係に悩み、給料の対価が合わないと感じるなど日々鬱積してく気持ちやきっかけなどがあるかとは思います。
しかし、メリット、デメリットを考慮した時に、デメリットしか感じない場合を除いて、あえてリスクを取らず会社の存在をうまく利用して、転職の時期を待つことや副業を考えることもありですよ。
会社に所属していると、自分でも気づかないうちに守られていることが多くあると思います。
所属している方が自分の身分も保証しやすく、信用も得られやすく、何か失敗したとしても自分自身で借金を負ってしまうような責任を取られ方をすることも少ないでしょう。
独立した場合は、何か行動を起こすにしても、責任は常についてまわり、ボールペン一つにしてもただで使えるものはありません。
拘束されるものはあるものの、会社ってやはり所属している方が、身分の保証も安定した給料も得ることができることが多く便利だと思います。
私も会社員であるメリットを利用している一人でもあります。
しかし、企業寿命は30年といわれ、今はその寿命も段々短くなっていると言われています。
安定しているように感じる会社や銀行も倒産するようになり、終身雇用制度は崩壊しつつあります。
自分が会社でうまくいっている時ほど気づきにくいものですが、所属している会社が今どういう状況にあるのかを把握することは大切です。
これから成長して伸びていきそうなのか、業績が下がる一方でリストラなどが横行し始めている状況なのかなど感じ取れることはあるはずなので、その辺は感じ取っていく必要があると思います。
先輩方がどのように活躍されているのか、どのような結果を出せば、出世コースにいけるのか、逆に何かのきっかけで左遷させられたり、リストラにあっているようなことがあれば明日は我が身だと思っていいかもしれません。
倒産の事態になれば、退職金も出ず悲惨な状況になりうることもありえます。
転職も早い段階で考える必要がある場合もあるかと思います。
会社の状況を客観的に見て、次に自分の取るべき行動を冷静に判断することも大切ですよ。
パンデミックの今のこの状況は、今までの生活様式も変わり、保証も少なく生き残りをかけている状況ともいえるかもしれません。
恐竜好きな子供に付き合い、恐竜を展示する博物館などに足を運ぶうちに、恐竜は何故絶滅したのかということを一緒に考えたり、現代まで生き残っている古生物の一種や絶滅危惧種の動物などについても目がいくようになりました。
そして、行きついた先は、ダーウィンの進化論でした。
皆さんも、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか、1895年に発表された種の起源の中で言及された進化論です。
強いものが生き残るのではなく、環境に適応できたものが生き残るのだということ。
恐竜が絶滅した理由については、隕石衝突説など諸説あるようですが、あんなに地球を支配していた恐竜が絶滅し、恐竜の子孫とされる鳥や海の古生物だけが生き残っているのは事実です。
時代は変わり、人類の歴史が始まりました。
現在の人間のほとんどの子孫であるクロマニヨン人であるホモサピエンスとネアンデルタール人は実は同じ時代に生きていたといいます。
ネアンデルタール人は、ホモサピエンスに比べて骨格も頑強で筋肉も発達していました。
狩りをするにも強く、ホモサピエンスより闘うには有利だったようです。
一方、ホモサピエンスは、肉体的にあまり強くなく、仲間を作って一緒に狩りをしたり、道具を開発して狩りをする必要がありました。
肉体的な劣等を補完する必要があったのです。
最終的に、1人で狩りをすることを好むネアンデルタール人は、負傷すると助からないことが多く絶滅していきました。
仲間と群れを作って行動することが多かったホモサピエンスは、負傷している仲間にも食料を与えたり世話をして生き残る確率が高かったそうです。
進化論の本質としては、環境に適応して動物が体を進化させたと考えている人も多いようですが、そうではなくたまたま環境に適合しているものだけが子孫を残しているともいえるようです。
私たちの取り巻く環境は刻々と変化しているようにも思います。
日々の変化を感じ取りながら、自分の置かれている環境の中で、必要なスキルを身に付け最大限のパフォーマンスができるよう考えることも一つでしょうし、環境を変えることができる状況なら、自分に合っている環境に変えることも一つの手でしょう。
パンデミックの渦中の今、私の周りでも廃業した飲食業の友人やパイロットに憧れてカナダの大学に留学し免許を取得したもののこの騒ぎの中、就職できなかった息子さんを持つ知人がいます。
皆さんの中でも、賃金が下がってしまったり、思うように働けなくなり転職や副業を考え始めている人もいるかもしれません。
安定した職業についていたとしても、状況が変わればこの先ずっと安定とは限りません。
逆に、今、不利に感じる状況があっても、この先の自分の考え方や努力などによって未来が明るく変わることもありうると思います。
転職や副業を始めるのも一つの手段だと思います。
考え方や発想によっても状況が変わることもあるでしょう。
考える上での一つの参考になりましたら幸いです。
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