皆さんは、スーパーのタイムサービスでついつい余計なものを買ってしまった経験はありませんか?
私はしょっちゅう釣られてしまい、家に帰ってから我に返ることがよくあります笑
他にも、中々手に入らないような食材が並んでいるのを見つけた時、ちょっと値が張っていたとしても珍しいものだから買おうかなと悩んだことはないでしょうか?最終的には買わなかったとしても、購買意欲を刺激されたことは一度や二度じゃないはず。
実はこれらのこと、どちらも希少性を巧みに利用したマーケティング技術なのです。
スーパーといったとても身近な場所でも使われているこの技術、一体どういったものなのか解説したいと思います。
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希少性とは手に入れることが難しいことをいいますが、これを心理学的に応用することで顧客の買いたいという気持ちを駆り立てることができるのです。
「需要と供給」という言葉を聞いたことがあると思いますが、「需要>供給」となっている場合、その商品を欲しがっている人がたくさんいる状態なので商品の価値がとても高い状態にあります。このような状態になると定価よりも高い価格で取引されていることが多く、それにも関わらず品切れを起こしてしまうことがあります。
逆に、「需要<供給」となった場合はどうでしょう?これは求めていた人たちに十分行き渡っている状態なので、投げ売りに近いような価格なのにほとんど売れない状況になっていると思います。
このように、中々手に入らないモノというのは価値がどんどん上がっていって、それだけで買いたいという気持ちを刺激するのです。
「買いたい」という気持ちにさせるためにはモノの価値を高める必要があります。
ではどうやって価値を高めれば良いのか、ポイントを解説したいと思います。
一番わかり易いのがこれ。
単純に市場に出回る数自体を少なくしてしまうというやり方です。
純粋に数を絞ってしまえば、その分手に入れることが出来る人を少なくできます。
そうすることで簡単に「需要>供給」という状況を作ることができ、商品の価値を高めることができます。
テレビショッピングなどを見ていると、"100名様限定"なんてフレーズを聞くことがあります。これを見ている人は、100人という限られた枠の中で争奪戦が繰り広げられると想像し、購入に走るのです。
他にも、「この値段で購入できるのはあと3名まで!」といったやり方も効果的です。迷っているうちになくなってしまったらどうしよう…という気持ちを駆り立てる事ができます。
「今から1時間だけ」、「今週1週間限定」というように期間を絞るやり方です。
普段であれば特別気にならないような商品だったとしても、タイムセールで30%オフになっていたらどう感じますか?もしくは、そもそもの販売期間が1週間限定と表示されていたらどうでしょう?
今買っておいた方がお得だ、今しか買えないぞ。このように感じていたとしたら、それはもう購買意欲を刺激された証拠です。人間誰しも限定品には弱いものです。
「今購入された方にはもう1つお付けします!」、「ポイントキャッシュバック実施中」というように商品に+αの価値を付加するやり方です。
普通に購入するよりも+αのおまけが付いてくるわけですから、購入する側としてはラッキーと感じるわけです。
ポイントキャッシュバックはクレジットカードの新規発行などでよく見かけますし、最近ではPayPayが20%戻ってくるキャンペーンなんかを行っていました。
どうせならお得に使いたいと思うもので、わざわざ使える場所を探してまで使用していたものです。
みんなが貴重だと知っているものであれば問題ありませんが、闇雲に「この商品は貴重ですよー!」「今しか買えませんよー!」といっても信憑性なんてありませんよね。必ずその貴重性を裏付けるための理由が必要になってくるのです。
例えばダイヤモンド。
採掘量自体は少なくないようですが、原石から宝石としてダイヤモンドになる確率はとても低く1割とも言われています。
また、ダイヤモンドは非常に硬い鉱石であるため加工にとても時間がかかります。
採掘から加工まで多くの手間暇がかけられてダイヤモンドとして売り出されるため、どうしても高額になってしまいます。
その他にも、職人が手作りしている伝統工芸品など大量生産することができないものは希少性が高いといえます。
このように、なぜ貴重なのか、どうして高額なのかをちゃんと説明することにより、その商品が持つ価値を正当に評価してもらうことが出来るのです。
ここまでは主にマーケティングに関してお話してきましたが、この手法はマーケティングに限った話ではありません。
人の心理に働きかけるため、そのやり方次第では実に様々なものに応用できる手法なのです。
例えば車を購入する場面を想像してみましょう。
購入するかどうか迷っている顧客に対して、「本日契約して頂けるのであれば、ここまでお安くしますよ」、「本来であれば有料ですが、このオプションを特別にプレゼントします」等と伝えるとどうなるでしょう?
高額である車の購入に踏ん切りがつかない状況だとしても、最後のひと押しとして背中を押すことが出来るかもしれません。
商品以外の例をご紹介すると、No.1ホストがわかりやすいと思います。
No.1というくらいですからなかなか指名をとることができず、これだけで希少性が高いといえますね。
滅多に指名をとることができないため、運良く指名がとれたお客さんはかなりの大金を使ってくれます。
今日は気分がいいからじゃんじゃん飲んじゃえ〜!というノリですね。
マーケティングはじめ、ビジネスの幅広い領域で活用することが出来る希少性のお話でした。
こうして纏めてみると身の回りのいたるところで使用されていることがわかりましたが、これを自分のビジネスにどう活用するかがポイントになってきます。
裏付けされた理由をもとに希少性を謳い、人間の深層心理に働きかけましょう。
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