ランチェスター戦略という言葉を聞いたことがありますか?
会社で営業やマーケティングをされている方であれば、当たり前のように知っている言葉ですが、言葉だけ聞いてもピンとこない方がほとんどですよね?
この戦略は、弱者が強者に勝つための考え方と、強者が勝ち続けるための二つの視点で考え出された、『勝つ』ということのために洗練された戦略なのです。
そんなランチェスター戦略を、これから副業を始めたい方、フリーランスとして働いていきたい方、企業を考えている方等、自分自身の力で稼いでいきたいと考えている方にこそ覚えていただきたいので、分かりやすく解説していきます。
今回はほぼ弱者目線で書いていきますので、これから本気で頑張りたいんだ、本気で勝ちたいんだという方は是非お読みください。
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そもそもランチェスター戦略とは、第一次世界大戦の際、イギリスで戦闘機を開発するエンジニアをやっていたランチェスターさんによって考え出された、戦争に勝つための理論が始まりとされています。
そしてこの理論をもとに、第二次世界大戦中、コロンビア大学の教授であるクープマンさん達によって、研究し開発された軍事シュミレーションモデルであるクープマンモデルとして、アメリカ軍が使用していたものになります。
この歴史から分かるように、ランチェスター戦略とはもともと戦争で勝つために自国と他国の物資、武器、戦闘機、戦闘員の性能と数量から、勝つための戦略を導き出すための方程式のようなものだったのです。
えーやっぱり古いじゃーんと思った方いますね。
だが違います。(岸辺露伴風)
それでは、日本でビジネスにおいて勝つための戦略として体系化されたランチェスター戦略の解説をしていきますね。
この戦略における弱者と強者の定義ですが、強者とはその業界でシェア率26.1%以上とれている1位のこと、と定義されています。
ちなみに、シェア率が上がるほどパーセンテージによってどれくらい優位かというのも細かく決められているのですが、今回は弱者目線で行くため省きます。
反対に弱者とは、それ以外の全てのことになります。
つまり、2位以下は全て弱者と定義づけられるのです。
『でも一つの業界で売り上げも規模も同じくらいの大手の会社ってあるよね』
そう思われた方いますよね。
大丈夫です、私もまったく同じことを考えました。
ですがランチェスター戦略においての判断基準で大事なのは、売上高や規模ではなくシェア率であるということなんです。
なぜならランチェスター戦略とは、自分より強いライバルに勝つための方法だからです。
戦争においても、商売においても、それ以外のことでも必ずライバルはいますよね。
そう、だからこれからあなたが新しく商売を始めたい、フリーランスとしてやっていきたい、なにかを新しく始めてその中でライバルに勝ち、強者となりたいのであれば、この戦略は必ず必要になるのです。
なんとなくわかってきていただけましたかね?
続いて、この戦略を理解する上で間違えてはいけない二つの法則について解説していきたいと思います。
ここを理解できていないとうまくいかなくなるだけでなく、どんなに努力してもまったく成果が出なくなってしまったり、むしろ悪くなってしまう可能性もあるので気を付けてくださいね。
そう、まさに『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ー‼‼』状態ですね。
弱者の戦略は、業界一位のシェアを削っていくことを目的としていて、第一法則と呼ばれています。
この第一法則では、人的資源や予算、時間などありとあらゆるリソースを一点集中させ、トップ企業のシェアが及んでいないニッチな客層や地域を狙い、濃い繋がりのファンを作り、差別化戦略をとります。
つまり、強者がやらないこと、場所を狙い全力でシェアを取りに行くということです。
例えば大手の飲食店が広い客層に向けて満遍なくウケるお店作りを心掛けているのに対し、個人のお店ではお客さんとの距離も近く、ある一定の層に向けて突き刺さるようなとがったお店作りを心掛けている、というのがセオリーだったりします。
これはまさに第一法則である弱者のランチェスター戦略ですね。
反対に 強者の戦略では、潤沢に使えるリソース【資源や資産のこと】と大きく展開している市場を使います。
これを第二法則と呼びます。
豊富な資源と物量で幅広い一般市場へ展開させ、メディアを使ったイメージ戦略で幅広い客層との接触を増やし、競争相手である弱者との価格競争においては、ミート戦略と呼ばれる強者ならではの方法をとります。
このミート戦略とは、強者の後を追いかける弱者たちの、考え出したいいアイディアや商品などの真似をして更に質を上回ることで、弱者の使う差別化戦略を無効化してしまおうというなんとも恐ろしい戦略なのです。
あの松下幸之助さんも、一時期松下マネシタ商法と言われるようになるほど、他の小さな企業がいい商品を作り出すとすぐに真似をして、三カ月後には大量に生産して販売していたらしいです。
その当時の松下さん曰く、『他がいいものを出していたならそこを上手く真似させてもらい、更にいいところを二、三個プラスして大量に売り出すんだ』とおっしゃっていたらしいです。
つまり、強者の戦略とは弱者の考える差別化戦略をうまく利用して、真似できるところは真似をし、更に質を上げられる技術と大量に生産する体力を活かした業界シェア№1らしい戦略なのです。
強者という言葉を見るとついつい北斗の拳のラオウを思い浮かべるのは私だけでしょうか。。
上の二つの法則を知って、あーなるほどなぁ確かにそのやりかたならいける気がする!と感じた方沢山いらっしゃると思います。
ですが皆さん往々にしてやってしまうのが、凄く売れていたり人気があったりする有名な人の真似をそのままやってしまったり、逆にそうでもない人がちょっと売れててもその真似はしなかったり。
今でいえば、有名なyoutuberさんやtiktokerさんに憧れてその人たちがやってるものをそのままやっちゃうみたいなことですね。
ここまで読んでいただいている皆さんはもう分かってらっしゃるかと思いますが、みんな意識せずにランチェスター戦略と逆のことをしてしまっているんです。
強者にミートして、弱者のやっている差別化戦略をやらない。
これでは上手くいかなくて当然ですよね。
ここで私の失敗談をふまえて解説していきますね。
かくいう私もつい数年前に同じようなことしてしまっていたんですね。
今でこそこのブログという分野で稼ぐようになりましたが、数年前にyoutubeに挑戦していたことがありまして(今は過去の暗黒時代として完全に消しています)、丁度今大物youtuberと呼ばれている方達の人気がブレイクして一気に伸びていた頃ですね。
その頃の私は売れてるyoutuberの儲けっぷりに憧れて、根拠もなく自分もこの人たちのような動画をあげれば勝手に再生数が伸びて儲けられるんだーとがむしゃらに動画を投稿していました。
まぁ結果は言うまでもないですが、動画の構成の仕方は分からない、編集技術も無ければ動画を伸ばすための知識もなく、わずか一、二か月程で心が折れてやめてしまいました。
勿論ランチェスター戦略なんて言葉も知りませんでしたからね。
圧倒的弱者でありながら差別化を図ることもなく(この場合は弱者と差別化してるということになるんでしょうね)、強者にミートし続け自滅していくという、今思い返しても、うーんいい年してもうちょい頭使えよって突っ込みたくなりますね。
ですが安心してください。(なにをだ)
この経験から私はビジネスについて猛勉強をしました。
ランチェスター戦略に関しては特にですね。
当たり前のことですが、何も知らずいきなり商売を成功させる人はいません。
成功してる人は皆すべからく努力しています。
私も眠い目をこすり今でも勉強を続けています。
私の失敗談から分かる通り、根本的に動画を作るうえで基礎的なものがまずたりていないということもありましたが、ランチェスター戦略と真逆のことをやり続けることで、やれどもやれども結果は変わらず負のスパイラルにはまっていってるんですね。
でも皆さん結構今までの人生でやってしまったことあるなーと思い当たった方いらっしゃるんじゃないでしょうか?
すいませんそうであって欲しいなという私の願望です。(笑)
『でも知らないことだったからしょうがないなー』でははっきり言って済まされないんです。
なぜなら、これを知らずにいればあなたは競合に勝つどころかまともに自分自身の力で稼いでいくことすらままならなくなるかもしれないからです。
なので是非ここからの内容は頭に叩き込んでいってもらえればと思います。
ここからはいよいよランチェスター戦略の戦法をご紹介していきたいと思います。
実はこれ、今売れている企業や個人で稼いでいる方達は皆知っています。
皆当たり前のように使っているんです。
ドキッとした方もいらっしゃるかもしれませんね。
そうです、もうこれを知らない時点で勝負にならないのです。
はっきり言ってこれを頭に叩き込んでおけば、この先個人の力で稼いでいく上であなたは迷うことなく戦っていけるでしょう。
なのでもう一度言いますが、しっかりと頭に叩き込んでいってください。
この5大戦法は、まだランチェスター戦略なんて名前もなく、第一次世界大戦よりも昔から、有名な武将や海外の将軍達が戦で使っていた戦法となります。
もちろんビジネスでもしっかりと使える内容なので、これを覚えてどのように活かすかはあなた次第です。
『領域と数を絞り勝つ』
今流行っているアニメのキャラのように領域展開しないでください。
例えばその地域で、その商店街で人気店を目指します。
皆さん食パンはよく食べますかね?
最近で言えば食パン専門店が多数台頭してきていますが、私がよく買いに行く食パン屋さんでは、一回一回焼くパンの量を絞って販売する。
そうすると購入者が買うときには常に出来立ての食パンを購入することができるようになりますね。
そしてパンの焼けるタイムテーブルをお店が提示しておくことで、お客さんもそれを見て買いに来てくれるようになるのです。
これによってそのお店は常に食パンを焼き立てで販売する人気店となるのです。
商店街の中で食パンというジャンルなので難しいとは思いますが、イートインスペースがあり、そこで食べるお客さんがいればそれを見て買いたいと思うお客さんも増えるでしょうね。
『一騎打ちの状況を作り出すことで勝つ』
これ分かりやすい例が、スラムダンクの作者である井上雄彦さんの書いているバガボンドですね。
同年代の方は皆読んでくれていると信じて分かりやすい例を出したつもりです。(笑)
宮本武蔵が吉岡道場の門下生数百名と戦うシーンでの話ですが、武蔵は門下生たちと戦うため最初は身を潜め相手の状況を伺い、奇襲をかけて最初の門下生を数名倒した後、上手く逃げながらも着実に一対一の状況を作り出し、なんと勝ってしまうんですね。
さて、ビジネスの現場での考え方はこうです。
営業での話をしましょう。
これから営業をする相手が既に多数の取引先を持っている企業と、一社としか契約をしていない企業があるとしまして、どちらに営業をかけやすいと思いますか?
よく考えがちなのが、多数取引先を持つような企業に新しい契約者として入れてもらえませんか?
という発想です。
ですがそもそも多数の取引先を持っている会社であれば、むしろコスト的に契約数を減らしたいと考えますし、比較対象が多数あるので入りづらいんですね。
しかし取引先が一社しかない相手であれば、不満もあるでしょうし他に条件がいいところはないかと考えているはずなんです。
そこに、『コストが少し安くこんなに質のいいものが提供できます!』という条件のいいあなたが現れれば、あーじゃあ変えようかなとこちらに向きやすくなるんですよ。
これ正に一騎打ちの状況ですよね?
相手の取引先と一騎打ちの状況が作り出せるんです。
『直接販売で勝つ』
直接売るのか卸して売ってもらうのかの違いになりますが、例えば大手の出版社が本を売ろうと思ったら、本屋さんにどんっと渡してはい売ってくださいねーその分利益も分けますからーという方法がとれますよね。
一方個人でこれをやろうと思うと大変ですよ。
大手の商品がどんっどんっと目立つところに幅をとって置いてあるんですから、個人の自費出版では資金力もないので、本屋でひっそり置いてあったりしますよね。
そりゃ大手のやり方をやっても勝てないわけです。
なので、個人で商品を売りたいと思うならば自分でイベントを開いたり、自分で講演会をしたりしてファンを作ってそこで売ればいいのです。
今の時代SNSが主流ですからね、Twitter、youtube、tiktok、facebook、Instagram、これらを使い、多くの方に自分の情報を発信してお金をかけることなく濃いファンを作ることができますよね。
そこでできたファンの方を個人で作ったECサイトに誘導して商品を購入していただいたり、kindleで出版した書籍を購入していただいたり、自分から直接勝ってもらうという方法がとれるわけです。
つまり弱者はまずできるだけお金をかけず、自分で自分を売り込めるツールを使って、顧客になりえる人達を濃いファンにして、お近づきになった上で直接売れ、ということです。
『ここだけなら勝てるというところに全力を注ぎ込んで勝つ』
ここで私の大好きな織田信長さんのお話が登場です。
あの有名な今川義元との桶狭間の戦いで、25,000の今川軍に、たった2,000の兵で勝利を収めるというまさかまさかの逆転のお話、皆さんご存じですよね?
これ長くなるのでざっくり話ますと、織田信長がまるまる2,000人の兵を引き連れ、今川義元の本陣1,000人という兵数の状況に奇襲をかけて勝利をおさめるという戦いなのです。
ちなみにこれが通説だったのですが、最近はこの説が否定され始めてるらしいのでマニアックな方にはすいません。
本来の総数で見れば絶対に勝てないような状況でも、局所的に数的有利をつくることで勝つことができたのです。
ここで言いたいことは、弱者は中途半端に色々な部分に力を分散するのではなく、ここだけなら全力を注ぎこめば勝てるという部分を見極め、策略を巡らせてその時がきたら全力でそこで勝負する、ということです。
『相手が思いつかないようなことで勝つ、または相手ができないようなことで勝つ』
皆さん、アサヒが出している朝専用缶コーヒーのモーニングショットというのをご存じでしょうか?
AKBがCMしていたのでそこで見たことある方もいらっしゃいますかね。
のちのちカフェインの量を増やすということをしていたらしいのですが、発売当初は成分もまったく普通のコーヒーだったらしいです。
名称だけが朝専用缶コーヒーとなっていたのです。
その当時、缶コーヒーを飲むのは30代以上の男性で午前中の時間帯に飲む方が多く、仕事の前にカフェインを入れて気合を入れるというニーズがあったみたいです。
朝専用なんて言ってたら夕方とか売れないんじゃないか、という声もあったみたいですが、朝専用缶コーヒーという名前で売り出しそれがヒットしたのです。
思いつきそうで思いつかない面白い発想ですよね。
これも立派な奇襲です。
ちなみにここまで読まれた方で、頭の回る方は気づかれたかもしれませんが、先ほどの経験談の所で失敗からの成功のお話をしましたよね?
私はこの5大戦法を使っていることに気づきましたかね?
Twitterという領域に絞り、ブログに誘導して一騎打ちに持ち込み、更にメルマガに誘導して接近戦、そしてkindleで1年に20冊書籍を出版し続けるという1点突破、そして奇襲作戦ですが、私のブログのプロフィールを見ていただければ分かりますが、私のプロフィール欄はとても長く細かいです。
私という人間性をしっかりとだし、知ってもらうことで共感を生みやすくするエモーショナルなプロフィールを作り、誰にも真似できない私自身の個性を武器にしてるんですね。
はい、なんとなくここまででランチェスター戦略がどういうものでどういうことをすればいいのかわかってきていただけましたでしょうか。
続いてはこの戦略を使う上で注意しなければいけない5原則となります。
それってほんとに大企業が真似できないことなの?それともできてしまうの?
それじゃ差別化になってないよねってことは駄目です。
特に弱者がやりがちで絶対にやってはいけないのが、価格を下げるです。
これは大企業のように体力のあるとこにすぐ真似されて、より質の高いものを出されて潰される典型的パターンなので絶対やめましょう。
それよりも、付加価値をつけることで価格を上げて、それでも購入したいと思ってもらえるようなファン作りに徹して、差別化をはかるようにしましょう。
いくら差別化が必要だと言いましても、自分本位な差別化やなんでもいいから他が真似できないようことをしようという考えは間違いです。
例えばあるラーメン屋さんがうちの鯖ラーメンはまるごと鯖がはいってるんですーのような商品を作ったとします。
確かに珍しくて驚くようなものではありますが、あなたはこれを食べたいと思いますか?
差別化を図ろうとした時に絶対間違えてはいけないのが、顧客の声を聴きちゃんとニーズに合った商品を考えなければ駄目ということなんです。
独りよがりでは商売はなりたたないのです。
差別化はなにも一つじゃなくてもいいんです。
他と違ういい部分が、一つより二つ三つと増えていくことで、より差別化が強くなります。
仮に一つのプラス要素が弱くても、二つ三つと増えていくことで相乗効果を生み、それは 誰にも真似のできない価値となります。
カーコンビニクラブは、それまで業界にはなかった手軽さや明瞭さ、車の修理にファストフードやコンビニのような手軽さと接客を取り入れ、チェーン展開させることでシェアを拡大していったのです。
どうしても差別化戦略思いつかないよーって方は、一度他の業種の常識に目を向けてみるのも大事な戦法です。
小手先のテクニックでは一時は喜ばれるかもしませんが、しっかりとした想いをもって顧客の満足を獲得できなければ、本当のファンになってもらいシェアを拡大していくことはできないのです。
どうやったら喜んでもらえるのか、普通はこうだけどでもこうすることでお客さんはもっと喜んでくれるよね、というように本当に喜んでもらいたい、笑顔にしたいというような想いが大事なんですね。
ここまで読んでくれた方はもうやることが見えてきたかと思います。
ここからは実際にランチェスター戦略を使い、実践していくための作戦の作り方を解説していきたいと思います。
実際に新規で市場に参入する際に、下記のような物を考えてみてください。
why【理念】
なぜそれをやるのか?なぜそれが必要なのか?なぜ?
where【場所・地域】
どこでそれをやるのか?どのプラットフォームを使うのか?
what【商品】
商品はなに?何で勝負していくのか?
who【顧客】
ターゲットは誰になるの?どの年代のどんな人?
どんな人材を雇う?
when【タイミング】【成長過程】
自分はその業界でどのタイミングで始めたの?先発?後発?
【成長過程】に関しては更に詳しくお話ししますね。
how【戦略】
どうやって?
そのフェーズによって強者の戦略をとるか弱者の戦略をとるかという考え方です。
以上のことが、あなたがビジネスをやる上で基礎として、まず最初に考えなければいけないものになります。
それでは、上でお伝えしたwhenの部分の二つ目、【成長過程】について詳しくお話しますね。
ランチェスター戦略の中では、新しく市場に参入していくうえで『グーパーチョキ理論』というものがあります。
これは市場参入してから時期によって戦略を変えていくという考え方で、わかりやすくイメージさせるためジャンケンに例えた考え方です。
人間の人生と同じように、商品が生み出されて消えるまでにはライフサイクルがあります。
一般的には導入期・成長期・成熟期・飽和期・衰退期の5つに分けられ、その時期ごとに戦略を変えていかなければいけないのです。
まず、導入期ではグーの戦略を使います。
新しく市場に参入する際は、まずいろんなことに手を広げて挑戦するのではなく、小さくてもいいので市場を押さえるため、一つのことに特化してやってみるのです。
グーを突き出す一点突破のイメージですね。
いきなりヒットするということはなかなかないので、トライ&エラーを繰り返し少しづつシェアを伸ばし、ブラッシュアップする期間だと捉えてください。
この期間はなるべく自力で商品の販売を行うことを心がけましょう。
(間を挟まず自力で売り切るようにするということ)
そうしていくことで、ある時ブレイクするポイントが来ます。
ここからが成長期です。
この時一気に自分のシェアを広げるために、パーの戦略を使います。
商品の種類、販路の拡大、顧客層を一気に広げていくため、自分のもてる資源を全集中全投入させるイメージですね。
この戦略に求められるのはとにかくスピード感と、時間とお金を惜しまないことです。
資金力に乏しい弱者であってもここでは絶対に出し惜しみしないでください。
勿論顧客に自分のブランドイメージを強く刷り込ませるようなブランディングを意識することを忘れないでくださいね。
そして、この戦略の時にもう一つ重要なのが、強者の戦略も使うということです。
つまり自分を追いかけてきているような弱者に対してミート戦略をとるのです。
これによって伸び方の質が変わり、自分よりも弱者を潰していくことができるのです。
その後、伸び率が落ち着いてくると、成長していても成熟期とみなすようになります。
ここでチョキの戦略をとります。
パーで広げていた物から生産性の高いものを残して、生産性の低い物を見極めチョキで切るイメージでコストカットしていきます。
この時カットしていく物の選定にとても勇気がいりますが、この時期に何よりも気を付けなくてはいけないのが、売り上げも利益もあがらないのにずるずるとリソースを投下し続ける事なのです。
飽和期以降は強者になってからのお話なので、今回は割愛させていただきます。
これがランチェスター戦略におけるグーパーチョキ理論となります。
以上で、簡単にはなりますがランチェスター戦略に関しての解説を終わらせていただきます。
今回私の説明を聞いて、もっと詳しく知りたくなったよ勉強したくなったよって方は、是非本を買って読んでみたりネットで調べてみてください。
最後に今回の解説をまとめてみました
いかがでしたでしょうか?
これから自分の力で稼いでいきたいとお考えの方は、これを知っただけで満足せず日々勉強をして強者を目指しましょう。
日本では戦後の1970年~1980年代に産業界で使われるようになった戦略であり、普及させたのは田岡信夫さんというマーケティングコンサルタントで、パナソニックを一代で築き上げた松下幸之助さんも参考にした戦略だと言われています。
ちょっと古い考え方なんだねと思った方いますよね。
違うんですよ。
大事なことなのでもう一度言います。
違うんですよ。
インターネットが発達した現代では、企業だけでなく、個人にこそこのランチェスター戦略が必須になってきているんです。