突然ですが、あなたは値段で判断して商品の良し悪しを判断することってありませんか?
「高いもの=良いもの」
「安いもの=悪いもの」
そんなイメージを持って買い物している人もいるかもしれません。
実は、これって人間の習性の一つなんです。
この習性を利用して、販売(セールス)の戦略に用いられることも。
今回の記事は、そんな習性の利用例や利用方法ご紹介していきたいと思います!
まずこの習性の正体は、固定的動作パターンと呼ばれる、機械的な行動の一種。
もっと簡単な言い方をすると、今までの経験などをもとに、簡単で最速の反応ということ。
例えば、「A:1杯1000円のコーヒー」と「B:1杯100円のコーヒー」があったとします!
「1杯1000円のコーヒー」に関しては、
「豆に拘っている」
「なかなか手に入らない希少な豆を使っている」
「手間暇かけたコーヒー」など、大きな期待を膨らませませんか?
でも、「1杯100円のコーヒー」だと、
「一息つくにはお手頃だし味より値段だ」
「どこでも飲めるような味」などと、あまり期待できないですよね。
AとBの違いを完璧に証明するとなると、膨大な知識や時間が必要となり、専門家やよほどのコーヒー好きでない限り証明は不可能でしょう。
なので、人はそういった判断を求められる場面では、今までの経験などをもとに、自分の中で結論を導き出し、簡単で合理的な行動するために、この習性は存在するんです!
ここからは販売(セールス)の要素も加えていきます。
まずあなたに質問です。
あなただったら、上であげた2つコーヒー、どちらの商品を買おうと思いますか?
A:1000円のコーヒー
B:100円のコーヒー
コーヒーに並々ならぬこだわりがある方以外は、ほとんどの方は、Bのコーヒーを買おうと思いますよね。
でも、これだったらどうでしょうか?
A:通常1000円のコーヒーが、今だけ100円
B:元々100円のコーヒー
「1000円のコーヒーが100円ならものすごくお得だ!」とAのコーヒーを買う方が増えると思います!
お得だからといって、飲みきれないのに2本3本と買いだめする人もいるかも!笑
このように、高いものと対比させて見方が変わってくることを「コントラストの原理」と呼びます。
もし、AとBのコーヒーが同じ100円で売られているとしたらどうでしょう。
A:高級豆を使用したコーヒーが100円
B:お手頃価格100円
これだと、「AもBもどうせ味はあまり変わらないだろう」
「100円なのに高級豆だなんて本当かよ」
「あまりお得感を感じないな……。」と思ってしまいますね。
つまり買い手目線では、「高くて良いものを買いたい、安くて悪いものは買いたくない」ではなく、
「高くて良いものを、安くお得に買いたい」という心理の方が強いということですね。
利用例で書いた通り、「高くて良いものを、安くお得に買いたい」という心理が働くため、高い商品をいかにお得に見せるかが重要になると理解ができます。
でも、ただ値段を下げれば良いかというと、それはNG ですよ!
コーヒーの例でも分かるように、人は値段で商品の良し悪しを判断してしまいます。
商品に本当に自信があるのであれば、あえて値段を高く設定して、「良い商品」と植え付け、「高級感」や「ブランド力」をイメージさせるのが良いでしょう。
こんな話があります。
ある観光地の宝石店で、宝石が全く売れずに困っていました。
すると店主は、値段を半額にしようと従業員にメモを渡したのですが、従業員は間違えて2倍の値段で販売してしまったのです。
でも、結果は完売!
観光地ということもありますが、「高いもの=良いもの」という習性が働き、観光客の多くは満足して宝石を買ったそうです!
「高級感」「ブランド力」恐るべしですね。
「うちはお得感で勝負したいんだ!」て方もいると思います。
そんな方が一番意識してもらいたいのが「落差」!
特に広告などの場合は、非常に重要です!
例えば、
・「今回限り10%OFF」
・「タイムセール50%OFF」
当たり前のように、50%OFFの方がお得に感じ、10%OFFだと物足りない感じがしますよね。
注意しなければいけないのは、「落差」が少ないと、「コントラストの原理」が上手く働かないということ!
値段を下げても売れない!反応がない!
という時は、もう一度「落差」を見直してみると良いかもしれませんね。
普段何気なく判断・行動していたことも、少し紐解くと違った発見ができますよね。
ですが、紐解きすぎると、「あれにはこんな理由があったのか!」としてやれた感でいっぱいになるので、気にする方は控えめに。笑
今回の記事のおさらいです。
・人には過去の経験などをもとに、簡単で合理的に行動できる習性が備わっている。
・その習性を販売(セールス)に利用して売り上げを伸ばすことができる。
・習性の利用(コントラストの原理)には、「高級感」「ブランド力」「落差」が重要になる。
コントラストの原理って、実は日常に溢れるくらい存在するんですよ。
企業によっては、利用の仕方が上手い企業もあれば、もちろん下手な企業もあります。
それを見極めるのも面白いですし、あなたが販売を行っているのなら大きな学習にもなります!
ぜひ、参考にしてみてください。
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